Vernal Fall (バーナル滝)からNevada Fall(ネバダ滝)へハイキング
六月二十七日、木曜日、この日は朝から快晴。前日の体調不良で歩き通せなかった残りのハイキングコースを歩きたいという私の希望で本日は、ネバタ滝までのハイキングに挑戦です。
ミスト・トレイル
Happy Islesから出発し、ミスト・トレイルへ。大勢の人が出かけるハイキングコースなのでなだらかな楽ちんコース何だろうと思っていたら、いきなり急な上り坂。昨日の失敗を繰り返してはならずということで今回は疲れる前に何度も小休止しながらゆっくり進みました。
そして約一時間ほどでMerced River (マーセド川)にかかる歩道橋に到着 (上の写真)。
この橋まで頑張って歩き通すと、遠くにではありますがバーナル滝を見ることができます。橋の近くには、水飲み場、そして共同トイレ(意外にも綺麗)も設置してあり、この後の長距離トレッキングに備えるには好都合の休憩場所です。
訪れたのは雪解け水が流れる初夏ということで橋の下を流れる川はゴーゴーと高い水しぶきをあげて岩の間をうねりながら流れていました。あまりの激しい水の流れと水しぶきで写真では白く写っています。ほとんどの人はここまで来ると大満足で折り返して行きますが、せっかくここまできたらやはりバーナル滝を間近で見たいもの。
出発地点のHappy Islesから約1.5マイル(約2.4キロ)、ミスト・トレイルというだけあって滝から降りそそぐ霧のような水しぶきをあびながら急な坂道を一歩一歩登ると見えてきたのは、驚くばかりの勢いで豪快に流れ落ちるバーナル滝。
滝壺には虹がかかっているのが見えます。ここまで来るには結構大変でしたが、「がんばって来て良かった~(^^)」と豪快に流れ落ちる滝を見て疲れもぶっ飛ぶさわやかさ。でも、この上にはまだまだ素晴らしい景観が広がっていると聞き、「もうここで帰ってもいいんだよ」と言う夫の声に「大丈夫!」とまたまた石段を上る私。前日へばってしまった私を見ている夫はちょと心配そう。
バーナル滝から上に続く道を見てもう少し行ってみたいと歩きづけると、これまでの荒れ狂うような水の流れとは打って変わって静かで心も癒される美しいEmerald Pool (エメラルドプール)に到着。
水面は木々の姿を映し、満々とたたえる水はここでは湖かと錯覚を起こさせるような静かな様相を呈しています。思わず腰をおろして暫くその美しい景観を堪能することにしました。気がつくと既に12時を回っていたので、ついでにここでお昼にすることに。お昼と言ってもおにぎりがあるわけではないので、アリゾナから持参した俗に「エナジーバー」と呼ばれるスナックに、パンと水でランチです(^^)
こんなに静かで美しい流れを見せるエメラルドプールに誘われて思わず飛び込みたくなる若者も多いと思いますが、あちこちに「水泳厳禁」という立て札が。雪解け水は冷たく、また実際見るよりも急流で、流されたら今きたばかりのバーナル滝にまっさかさま! とっても危険なのです。しかし、うっかり落ちた若者がいたらしく、悲しくもその青年を探すビラが「水泳厳禁」の立て札とともにありました。未だに遺体があがっていないらしく、家族が生きていてほしいという希望をこめて見かけた人がいないか、もし見かけたら情報を寄せてほしいという呼びかけるメッセージがそこに映る青年の明るい笑顔の写真とは対照的に寂しく載せてありました。
さて、上があると聞けば登ってみたいと思うのは誰しも同じ。体調もいいし、ここまできたら上のネバダ滝まで行ってみたくなり、旦那のちょと不安そうな顔をしりめに「さあ、行きましょう!」とスタスタ。
途中かかる小さな橋を越え、
「ここからそんなに遠くないんだろう」と歩き始めたのはいいものの、どんどん急になり、道も険しく細く、ハイキングと言うよりは既に山登り状態。途中出会った人に、ここからどれぐらいかと聞くと「まだまだ急な坂道が続くよ」と言われ、やめようかと思ったものの、今来た急で細く滑りやすい道を下りて行くのも嫌で歩き続けました。そして、ついたのがネバタ滝!
えっ、ネバダ滝はどこかって?私が立っているのは滝の上、その美しさはスライドショーでどうぞ(^0^)
昨日の自分を考えるとここまで歩いてこれたことは本当に奇跡。しかし、この美しい景観を見ると本当に頑張って歩き通して良かったと感慨無量。50歳という自分の年齢を考えると次に来たときに登ってこれる自信がないと思ったので、やれる時にやっておこう、でも無理は禁物とゆっくりゆっくり自分の体と相談しながら来たのが良かったようです。でも、周囲の若者に交じって70歳代と思われる男性もいて、「もしかしたらまた来れるかな」なんて希望も(^^)
ジョン・ミュアー・トレイル
バーナル滝からこのネバダ滝までは約2マイル(3.2キロ)。しかし、大変急な岩場もあり登るのも大変だけれど降りるのはかなり恐いかもと考え、今来た道を帰るのはやめてちょと遠くてもなだらかな歩きやすい道を行こうということで、帰りは2.5マイルあるThe John Muir Trail (ジョン・ミュアー・トレイル)を歩いて下ることにしました。
そして、暫く行くとこの決断は正解だったことを確信。
ミスト・トレイルと違ってマーセド川と滝の全貌を眺めながら歩くこの道は壮大な眺めが眼前に広がり、かつ道幅も広く歩きやすいので楽々行けます。元気100倍、足取りも軽く旦那にも心配をかけることなくズンズン下ることができ花をめでる余裕さえあるほど(^0^)/
ミスト・トレイルと違うのは、標高がさがっていくに連れ木立が少なく日差しを避けては歩けないところ個所が多々出てきて結構暑いことでしょうか。それでも下りはなだらかで楽々と歩けます。
一時間も歩いたでしょうか、気がつくと見たことのある橋に来ました。そう、バーナル滝にかかる一番目の橋、Vernal Fall Footbridge (バーナル滝歩道橋)です。若者たちがたくさん休憩中で、その食べ物をおねだりするリスまで登場。
ここからは、来た道を戻るだけ。来たときは、ゼイゼイ言いながら登ってきた道も下りは軽い足取りであっという間に出発点のHappy Islesに到着。既に時間は五時を回っていましたので、この日は一日歩き通したことに。さすがにもう歩きたくないという感じでしたが、気分は最高。全長約9.1キロ、高低差571mのハイキングはけっして楽ではありませんでしたが、前日の標高2,199mのグレシャーポイントまでの7.4キロに比較すればずっと楽だった気がします。
それにしても夫の当初の計画では、グレイシャーポイントまでのFaur Mile Trail(フォーマイル・トレイル)からPanorama Trail(パノラマ・トレイル)をとおり、Nevada Fall (ネバダ滝)からこの日来たMist Trail(ミスト・トレイル)を逆コースを一日で歩き切る予定だったわけですから、考えてみれば無謀と言えるかも(^^;
それにしても、ハイキング(日本ではトレッキングというかも)は体調と相談しながら無理をせず行くのが一番ですね(^-^) おかげさまで、とっても素敵な思い出がたくさんできました。
ピンバック: Tuolumne Medows, ヨセミテ国立公園、トェアラムニー・メドーで二回目のテント泊 | Kiki East2AZ·