10月1日を迎え、今年の命日週間も終わり、10年目に入りました。
なんだか、昨日のことのように思えるのに、でも、一方で心のありようが違っているのにも気づいています。
埋まらない大きな穴が心にあいているのは知っているけれど、そこから見える景色が最初の頃とは違っていて少し優しいのです。
家庭菜園には、トマト、赤と緑のパプリカ、そしてミントがすくすくと育っています。
と、言いたいところですが、毎夜、何者かが赤のパプリカの苗をかじりにきている・・・
下の葉から順番に、それも葉の根元をかじって葉を地面に落とす割には、その葉っぱを半分も食べずにそのままにして、別のところの地面を少し掘り返して、いかにも「今夜も来ました」と言わんばかりに痕跡だけを残し立ち去っているのです。
菜園は、全て網で囲い、地下からも入れないように菜園の下にも網を張り巡らして土を入れているのに、それでも隙間を見つけて入り込んでくるのは、ネズミなどのげっ歯類に違いないとは思うのですが、一体どこから入り込んで来るのか本当に不思議でなりません。
「赤唐辛子の粉を蒔いておくと良い」
「玉ねぎの匂いを嫌うので、玉ねぎの切ったものを置いておくと良い」
と、色々なウェブサイトのアドバイスを参考に試してみましたが、やっぱりかじられています。そこで、次の策、
「マリーゴールドの花を植えると良い」
を試してみることにしました。
駄目もと、それに花があったら菜園も今より賑やかになるだろう、と、娘の命日にHome Depot (アメリカの大型ホームセンターで野菜や花の苗も売っています)まで出かけてきました。
早速、いくつかカートに入れてレジまで持っていくと、一瞬男の子かと見える若い女の子が、レジのカウンターの上にどかっとあぐらをかいて客を待っていました。
私が行くと、その子はバーコードリーダを片手にカウンターから飛び降り手際よく値段を読み取るとレジの前に立ち、こちらを向いて
「その胸のペンダントかわいいね、そういうのって中に写真が入っているんだよね」
と、気さくに声をかけてくれました。
ハート型のロケットペンダントには、娘の写真が入っていて、出かける時にはいつも身に着けています。
「ありがとう、そうなのよ、亡くなった娘の写真がはいっているの。娘のことを話したいいつも思っているのだけれどなかなか機会が無くて、だから、聞いてくれて嬉しいわ、ありがとう」
と、笑顔で答えると、その子が
「何歳?」
と聞くので
「27歳、生きていたら36歳かな」
「27歳か・・・、私27歳だよ」
「そっか、そうなんだ、あなたも27歳なのね!」
本当は、もっと話したかったのですが、私の後ろにお客さんが並び始めましたので、
「体に気を付けて元気でいてね、娘のことを聞いてくれて本当にありがとう、嬉しかったわ」と、言ってお金を払ってお店を出ました。
手には、マリーゴールドの花の苗、空は高く、心地よい風がほほを撫でていきました。
彼女に向けた言葉には「体に気を付けて、これからもずっと元気で親より長生きしてね」という意味が込められていました。
命日の日の素敵な偶然の出会い
もう会うこともないかもしれないけれど、見た目とは裏腹にとても心の優しい27歳のやんちゃな女の子・・・、亡くなった娘に少しだけ感じの似たその子が、心の病気になることなく、元気で生きて素敵な人生をおくってほしい、心からそう願いました。
コーさん、そしてコーさんの奥さんが、泣きながらも自分たちらしい「娘さんという大切な人との新しい生き方」を一歩一歩、自分たちのペースで見つけている様子が文面から感じられ、優しく心に響きました。
その日に娘さんたちの大親友が遠くからわざわざお参りに来てくれた・・・あたかもコーさんの娘さんが呼び寄せたかのように。
「偶然かもしれないけれど、それでも良いよ」
とても暖かい言葉ですね。
自分に優しい生き方をしているコーさん、とてもいいなあと感じました。
素敵なお話を分かち合って下さりありがとうございます。
Kikiさん まだね
娘と共に歩んで行く気持ちにはなれないよ。
でもね、
自分達のペースでってとこには、これで良いのかなって思えたよ。
自分達がやってる事が客観的に見えないから、Kikiさんからの肯定的な言葉に救われます。
いつも私達夫婦の事を想ってくれて本当にありがとう。
3回忌を終えてする事。
祭壇を片付け お仏壇を買う。
娘のアパートの引っ越しをする。
先月 3回忌を終えて、週末毎、仏壇店を巡る日々。家内は帰りずーと泣いてる。
で、お仏壇は買わずに、私達の好きな仏具で娘を供養しようって変えました。
そして、今日 何とか祭壇を片付け 手元供養の仏具を揃える事ができました。
私達のお気に入りの供養の形です。
祭壇を片付け葬儀屋さんに届けて、娘に一つ終わったよって号泣した1時間後 娘の小学生からの大親友二人が お参りに来てくれました。
娘の誕生日が近いので、他県から帰って来てお参りに来てくれました。
新しい娘の供養の場所に 最初に来てくれた。娘の大親友。
鳥肌が立ちました。
偶然かもしれないけど、それでも良いよ。
ありがとう。